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前立腺がん

前立腺がんは、男性特有の臓器である前立腺に発生するがんです。近年、日本人の食生活の変化や高齢化に伴い、診断される方が急増しています。勝和会病院では、泌尿器科の専門的な視点から、排尿のお悩みや血液検査の異常に対して丁寧な診療を行っています。東京都足立区竹の塚にある当院では、がんの早期発見はもちろん、患者さんの生活の質を大切にした治療方針の提案に力を入れています。尿の出にくさや違和感がある方は、一人で悩まずにぜひ一度ご相談ください。私たちは、地域のみなさまが安心して通える医療機関を目指し、日々診療にあたっています。

前立腺がんの症状について

前立腺がんは、初期の状態では自覚症状がほとんど現れないという特徴があります。そのため、市区町村の検診や人間ドックで行われる血液検査で見つかるケースが多くなっています。しかし、病気が進行するにつれて、以下のような症状が現れることがあります。

排尿に関連する症状

前立腺は尿道を取り囲むように位置しているため、がんが大きくなると尿道を圧迫します。これにより、以下のような変化が見られるようになります。

  • 尿の勢いが弱くなる
  • 尿が出るまでに時間がかかる
  • 尿が細くなる
  • 尿が残っている感じがする(残尿感)
  • 夜間に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)

これらの症状は、加齢に伴う前立腺肥大症でもよく見られるため、区別が難しい場合があります。排尿障害の詳細については、当院の「排尿障害」のページでも解説しています。

進行した場合の症状

がんがさらに進行し、前立腺の周囲にある組織や他の臓器に広がると、排尿以外の場所にも影響が出始めます。主な症状は以下の通りです。

  • 尿に血が混じる(血尿)
  • 精液に血が混じる
  • 腰痛や背中の痛み(骨への転移によるもの)
  • 足のむくみやしびれ

特に、前立腺がんは骨に転移しやすい性質を持っているため、がんの発見よりも先に腰痛などで整形外科を受診し、検査の結果前立腺がんが見つかるというパターンも少なくありません。少しでも「おかしいな」と感じたら、早めの受診を推奨します。

前立腺がんの原因について

前立腺がんが発生する明確なメカニズムは完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関係していると考えられています。私たちが日常的に接する患者さんの傾向からも、以下の要素が重要視されています。

加齢とホルモンバランス

前立腺がんは、高齢になるほど発症しやすくなる病気です。50歳前後から急激に増え始め、70歳代以降で多く見られます。これは、長年の男性ホルモンの影響や、加齢による細胞の変化が関与していると考えられています。

食生活の欧米化

近年の日本における前立腺がんの増加は、食生活の変化が大きな要因の一つとされています。特に動物性脂肪の過剰な摂取や、野菜不足などがリスクを高める可能性が指摘されています。バランスの良い食事を心がけることは、予防の観点からも大切です。

遺伝的要因

前立腺がんは、家族歴が関係することが知られています。お父さんや兄弟など、近い親族に前立腺がんを患った方がいる場合、発症のリスクが高まる傾向にあります。ご家族に経験者がいる場合は、早めの定期検診をお勧めいたします。

前立腺がんの病気の種類について

前立腺がんは、がんの広がり具合(ステージ)や、がん細胞の「顔つき」(悪性度)によって分類されます。これらを正確に把握することが、適した治療法を選択するための第一歩となります。

進行度によるステージ分類

がんがどこまで広がっているかによって、大きく4つの段階に分けられます。

  • ステージ1(A)・・がんが非常に小さく、自覚症状もない状態。手術後の組織検査などで偶然見つかることが多いです。
  • ステージ2(B)・・がんが前立腺の中に留まっている状態。この段階で見つかれば、根治を目指す治療が可能です。
  • ステージ3(C)・・がんが前立腺の被膜を突き破り、周囲の組織(精嚢など)に広がっている状態です。
  • ステージ4(D)・・リンパ節や骨、肺などの遠隔臓器に転移が見られる状態です。

グリソンスコア(悪性度)

がん細胞を顕微鏡で観察し、その「顔つき」を数値化したものです。合計2点から10点で評価され、数値が高いほどがんの増殖スピードが速く、転移しやすい性質を持っていることを示します。このスコアは治療方針を決定する上で非常に重要な指標となります。

前立腺がんの治療法について

前立腺がんの治療法は多岐にわたり、がんの進行度や悪性度、さらに患者さんの年齢や身体の状態、ご希望を総合的に判断して決定します。私たちは、患者さんが納得できる治療を選べるよう、丁寧な説明を心がけています。

監視療法

比較的おとなしい性質のがんで、すぐに治療を始めなくても命に影響がないと判断された場合に行われます。定期的にPSA検査(血液検査)や診察を行い、進行の兆候が見られた段階で治療を開始する方法です。過剰な治療を避けることで生活の質を維持できるメリットがあります。

手術療法

がんが前立腺内に留まっている場合に検討される治療法です。前立腺と精嚢を摘出し、尿道と膀胱をつなぎ合わせます。がんを完全に取り除くことを目指しますが、術後の合併症として尿漏れや性機能への影響が出ることがあります。手術の詳細については、当院の「当院で行っている手術」のページも参考にしてください。

放射線治療

放射線を照射してがん細胞を死滅させる方法です。体の外から照射する外照射と、小さな放射線源を前立腺に埋め込む内照射があります。手術が難しい高齢の方や、合併症のリスクがある方にも適した治療法です。

内分泌療法(ホルモン療法)

前立腺がんは男性ホルモンによって増殖する性質があるため、このホルモンの働きを抑える薬を使用します。飲み薬や注射を用いてがんを小さくしたり、進行を抑えたりします。ステージ3や4の患者さんに行われることが多いですが、他の治療と組み合わせて行われることもあります。

化学療法(抗がん剤治療)

ホルモン療法の効果が弱まってきた場合に行われる治療です。点滴によって全身に薬を届け、がん細胞の増殖を抑えます。副作用の管理を行いながら、症状の緩和や進行の抑制を目指します。

前立腺がんについてのよくある質問

Q1.PSA検査の数値が高いと言われましたが、がんなのでしょうか?

A1.PSA(前立腺特異抗原)は前立腺に特有のタンパク質ですが、がんだけでなく、前立腺肥大症や前立腺の炎症でも数値が上がることがあります。数値が高い場合は精密検査が必要ですが、必ずしもがんであるとは限りません。まずは泌尿器科で詳しい診察を受けることが大切です。

Q2.前立腺がんと診断されましたが、すぐに入院が必要ですか?

A2.がんの状態によります。進行が非常にゆっくりな場合は監視療法として通院での経過観察となることもあります。一方で、手術や放射線治療を行う場合は入院が必要になるケースが一般的です。当院では患者さんの状況に合わせて、適切な高度医療機関へのご紹介も含めたトータルサポートを行っています。

Q3.前立腺がんの治療後に気をつけることはありますか?

A3.治療の種類によりますが、尿漏れなどの症状がある場合は継続的なリハビリが必要になることがあります。また、再発の有無を確認するために、定期的なPSA検査を継続することが非常に重要です。食事や運動など、健康的な生活習慣を維持することも再発予防には良い影響を与えます。

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