経尿道的尿管狭窄拡張術
経尿道的尿管狭窄拡張術は、尿の通り道である尿管が何らかの原因で狭くなってしまった際に、内視鏡を用いてその部分を広げる治療法です。尿の流れが滞ると、腎臓に尿が溜まって腫れてしまう水腎症を引き起こし、放置すれば腎機能の低下を招く恐れがあります。勝和会病院では、泌尿器科と腎臓内科が密接に連携しており、排尿のお悩みから腎機能の管理までを一貫して行える体制を整えています。東京都足立区竹の塚近隣の皆様に、身体への負担が少ない低侵襲な手術を提供し、大切な腎臓を守るためのサポートを丁寧に行います。
経尿道的尿管狭窄拡張術とは
経尿道的尿管狭窄拡張術は、尿道から細い内視鏡を挿入し、狭くなった尿管を内側から広げる処置です。この術式の大きな特徴は、お腹を大きく切開する必要がない点にあります。尿の流れをスムーズに再開させることで、腎臓にかかっている圧力を下げ、痛みや機能低下を改善することを目指します。
尿管が狭くなってしまう主な原因
尿管狭窄が起こる要因は多岐にわたりますが、臨床現場でよく見られるものには以下のようなものがあります。それぞれの原因に応じた適切な処置が必要です。
- 尿路結石の長期間の留ま(結石が同じ場所に留まることで炎症が起き、管が細くなる)
- 過去に受けた腹部や骨盤内の手術による影響(術後の癒着や瘢痕形成)
- 尿路感染症などの慢性的な炎症
- 先天的な尿路の形態異常
- 腫瘍による外部からの圧迫、または尿管内部の病変
尿管結石については、放置することで狭窄のリスクが高まるため、早めの対応が大切です。結石に関する詳細は「尿路結石症」のページも併せてご覧ください。
狭窄を放置することのリスク
尿管が狭い状態を放置すると、尿が腎臓に逆流したり溜まったりする水腎症が進行します。これにより、以下のような深刻な症状や状態を引き起こす可能性があります。
- 激しい腰痛や背中の痛み
- 腎機能の低下(悪化すると透析が必要になる場合もあります)
- 腎盂腎炎などの重い尿路感染症による発熱
- 腎臓の中に膿が溜まる膿腎症
私たちは、これらのリスクを避けるために、画像検査や尿検査を用いて慎重に診断を行い、拡張術の適応を検討します。泌尿器科全般の診療については「泌尿器科」のページを参照してください。
経尿道的尿管狭窄拡張術の施術について
実際の施術は、麻酔をかけた状態で安全に進められます。尿道からカメラを入れ、モニターで直接尿管の中を観察しながら行うため、精密な処置が可能です。当院では、患者さんの状態に合わせて複数の手法を組み合わせています。
バルーンカテーテルによる拡張
狭くなっている箇所に、先端に風船(バルーン)がついた細いカテーテルを通します。その場所で風船を膨らませることで、物理的に尿管を押し広げる方法です。多くの尿管狭窄に対して第一選択として行われる、身体に優しい手法です。処置時間は比較的短く、出血も少ない傾向にあります。
尿管ステントの留置
狭窄部を広げた直後は、再び管が閉じてしまうのを防ぐために、尿管ステントと呼ばれる細いチューブを一時的に留置することが一般的です。これにより、術後の尿の流れを確保し、傷口の回復を促します。ステント留置の詳細は「経尿道的尿管ステント留置術」のページで詳しく説明しています。
術後の経過と注意点
術後は、血尿が出たり、尿を出す際に軽い痛みを感じたりすることがありますが、通常は数日で落ち着いてきます。尿管ステントを留置している間は、残尿感や頻尿を感じることがありますが、これは異物に対する自然な反応です。激しい運動は控え、水分を多めに摂るように心がけてください。
施術に伴う合併症について
どのような処置にもリスクは伴います。経尿道的尿管狭窄拡張術において想定される事柄は以下の通りです。私たちはこれらが発生しないよう細心の注意を払い、発生時には迅速に対応いたします。
- 感染症(術後の発熱など)
- 尿管の損傷や穿孔
- 出血(血尿)
- 再狭窄(時間の経過とともに再び狭くなってしまうこと)
当院でおこなっている経尿道的尿管狭窄拡張術の診療について
勝和会病院では、泌尿器科疾患の治療において、単に症状を抑えるだけでなく「腎機能をいかに守るか」という視点を重視しています。足立区竹の塚の地で、透析治療にも力を入れている当院だからこそ、腎臓への影響を最小限に抑える治療を提案いたします。
先進的な設備による診断と治療
当院では、マルチスライスCTやX線テレビ装置、超音波診断装置などを用いて、狭窄の部位や程度を詳細に把握します。手術室では、経尿道的尿路結石破砕装置などの設備を整え、必要に応じて結石の除去と同時に拡張術を行うなど、患者さんにとって効率的で負担の少ない治療を心がけています。手術全般については「当院で行っている手術」のページをご確認ください。
腎臓専門医とのチーム医療
尿管狭窄によって腎機能が低下している場合、泌尿器科の医師だけでなく、腎臓内科の視点も欠かせません。当院では診療科の垣根を越えたチーム医療を行っており、慢性腎臓病をお持ちの方や透析が必要な方に対しても、全身状態を考慮した安全な手術を提供できる体制があります。腎機能低下が心配な方は、「腎臓内科」のページもご覧ください。
竹ノ塚駅から徒歩13分の通いやすさ
当院は、東武スカイツリーラインの竹ノ塚駅から徒歩13分の場所に位置しております。地域に根ざした病院として、入院から退院後のアフターフォローまで、同じスタッフが継続してサポートいたします。近隣にお住まいの方や、遠方から透析導入を見据えて相談に来られる方まで、幅広く受け入れています。
経尿道的尿管狭窄拡張術についてのよくある質問
Q1.手術に痛みはありますか?
A1.手術自体は全身麻酔や腰椎麻酔をかけて行いますので、術中に痛みを感じることはありません。術後は尿道に違和感が出ることがありますが、痛み止めなどで適切に管理いたしますのでご安心ください。
Q2.入院期間はどのくらいですか?
A2.患者さんの全身状態や狭窄の程度にもよりますが、通常は数日程度の入院が必要となります。当院では、お仕事やご家庭の事情に合わせ、できるだけスムーズな退院を目指して計画を立ててまいります。
Q3.一度広げれば、もう狭くなることはありませんか?
A3.残念ながら、尿管狭窄は再発する可能性があります。炎症が強かった場合などは、再び組織が硬くなってしまうことがあるためです。そのため、術後も定期的に超音波検査などで腎臓の状態を確認し、早期発見に努めることが大切です。
Q4.尿管ステントはいつ抜くのですか?
A4.通常、術後数週間から数ヶ月程度経過し、尿管の通りが安定したことを確認してから外来で抜去します。抜去自体は内視鏡を用いて短時間で行えます。ステントが入っている期間の過ごし方については、都度丁寧にご説明します。

