尿路結石
背中や脇腹に突然襲いかかる激しい痛み、それは尿路結石の代表的な症状かもしれません。尿路結石は、尿に含まれる成分が結晶化して固まり、尿の通り道に詰まってしまう病気です。東京都足立区竹の塚にある勝和会病院では、この苦痛を伴う尿路結石に対して、体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)や内視鏡を用いた先進的な治療体制を整えています。私たちは泌尿器科の専門診療に力を入れており、痛みの除去から再発防止に向けたアフターケアまで、患者さんに寄り添った医療を提供します。
尿路結石の症状について
尿路結石の症状は、結石がどこにあるかによって大きく異なります。最もよく知られているのが「疝痛発作」と呼ばれる激痛です。石が尿管などの狭い場所に詰まることで、尿の流れが止まり、腎臓の内圧が上がるために起こります。当院の泌尿器科外来にも、この痛みをきっかけに来院される方が多くいらっしゃいます。
具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。
- 脇腹から背中にかけての激しい痛み
- 下腹部や足の付け根への放散痛
- 尿に血が混じる血尿
- 何度もトイレに行きたくなる頻尿
- 残尿感や排尿時の痛み
- 吐き気や嘔吐
痛みの特徴と血尿
結石による痛みは、のたうち回るほど激しいと言われることもありますが、石が動いたり尿の流れが改善されたりすると、うそのように消えることがあります。しかし、痛みが引いたからといって放置するのは危険です。結石が粘膜を傷つけることで、目に見えるほどの鮮やかな血尿が出ることもあれば、検査で初めてわかる潜血反応が出ることもあります。
無症状の場合の注意点
結石が腎臓の中にとどまっている「腎結石」の状態では、痛みがほとんどない場合も少なくありません。しかし、自覚症状がなくても石が徐々に大きくなり、腎機能を低下させる原因になることがあります。健康診断で「腎結石の疑い」を指摘された場合は、早めに専門的な検査を受けることが、将来的なリスクを回避する鍵となります。
排尿トラブルの詳細については「排尿障害」のページを参照してください。
尿路結石の原因について
尿路結石ができる原因は一つではなく、複数の要素が重なり合っています。尿の中でカルシウムやシュウ酸、尿酸などの成分が過剰に増えたり、尿を固まりにくくする物質が減ったりすることで結晶化が進みます。私たちは、治療だけでなく、なぜ結石ができてしまったのかという背景を探ることも重視しています。
食生活と水分不足
最も大きな要因の一つが生活習慣です。欧米型の食生活が進み、動物性たんぱく質や脂質の摂取量が増えたことで、結石の成分となる物質が尿中に増えやすくなっています。また、水分摂取量が少ないと尿が濃縮され、成分が結晶化しやすくなります。特に夏場や運動後など、汗をかいて尿量が減る時期は注意が必要です。
生活習慣病との関連
近年、尿路結石はメタボリックシンドロームの一環としても捉えられています。高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病がある方は、尿の性質が酸性に傾きやすく、結石ができやすい傾向にあります。当院では内科的な視点からも患者さんの健康状態を確認し、総合的なアドバイスを行っています。
その他のリスク因子
その他にも、以下のような原因が考えられます。原因を特定することで、適切な予防策を立てることが可能になります。
- 尿路の奇形や狭窄による尿の停滞
- 尿路感染症による菌の付着
- ホルモンの異常(副甲状腺機能亢進症など)
- 長期間の寝たきりによる骨吸収の亢進
- 特定の薬剤の服用
尿路結石の病気の種類について
尿路結石は、結石が存在する場所によって呼び方が変わります。結石がどこにあるかを確認することは、治療方針を決定する上で非常に重要です。当院ではマルチスライスCTや超音波診断装置を用いて、結石の位置や大きさを精密に特定します。
上部尿路結石
尿路結石全体の約9割を占めるのが上部尿路結石です。これには腎結石と尿管結石が含まれます。腎臓で作られた石が尿管に降りてきて詰まることで、激しい痛み(疝痛発作)を引き起こします。
下部尿路結石
膀胱結石や尿道結石がこれに該当します。前立腺肥大症などで尿が完全に出し切れない方に多く見られるのが特徴です。排尿の途中で尿が止まってしまったり、排尿時の強い違和感があったりします。
前立腺のトラブルについては「前立腺肥大症」のページを参照してください。
結石の成分による分類
石の成分を知ることは、再発防止のために欠かせません。治療で回収した結石を分析し、その組成を確認します。
- シュウ酸カルシウム結石-最も頻度が高く、表面がトゲトゲしていて痛みが強いのが特徴です。
- リン酸カルシウム結石-尿路感染などが原因でできることが多い結石です。
- 尿酸結石-尿酸値が高い方に多く、レントゲンに写りにくいという特徴があります。
- シスチン結石-遺伝的な要因が強く、再発しやすい難治性の結石です。
尿路結石の治療法について
勝和会病院では、結石の大きさや場所、患者さんの全身状態に合わせて、保存療法から外科的治療まで幅広く対応しています。私たちは、できるだけお体に負担の少ない治療を選択することを基本としています。
保存療法(自然排石の促進)
結石の大きさが5ミリ以下程度と小さい場合は、自然に尿と一緒に排出されるのを待つのが一般的です。水分を多めに摂っていただき、尿管の動きをスムーズにする薬や、石を溶かす作用が期待できる薬(尿酸結石の場合など)を服用して経過を見ます。この期間は、痛みが起きたときのための鎮痛剤もあわせて処方します。
体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
当院では、体外衝撃波腎・尿管結石破砕装置を導入しています。これは体の外側から衝撃波を石に集中させ、細かく砕く治療法です。お体を切ることなく治療ができるため、出血や痛みが少なく、社会復帰が早いという利点があります。多くの結石治療で第一選択となる非常に有効な手法です。
ESWLの詳細については「体外衝撃波結石治療」のページを参照してください。
経尿道的尿路結石除去術(TUL)
尿道から細い内視鏡を挿入し、レーザーなどで直接結石を砕いて回収する治療法です。ESWLで砕きにくい硬い結石や、大きな結石に対しても高い効果が期待できます。当院では経尿道的尿路結石破砕装置を備えており、確実性の高い治療を目指しています。
レーザー治療の詳細については「経尿道的尿路結石除去術(レーザー)」のページを参照してください。
再発防止に向けた取り組み
尿路結石は再発率が非常に高い病気と言われており、5年以内に半数近くの方が再発するとされています。当院では治療が終わった後も、定期的な検査と生活指導を通じて、再発させないためのサポートに力を入れています。
- 1日2リットルを目安とした十分な水分摂取
- バランスの良い食事とシュウ酸の過剰摂取防止
- 適度な運動による代謝の改善
- 必要に応じた内服治療の継続
尿路結石についてのよくある質問
Q1. 痛みがない結石は放っておいても大丈夫ですか?
A1. 痛みがないからといって安全とは限りません。石が尿の流れを妨げていると、腎臓が腫れて機能が低下する水腎症を引き起こすことがあります。また、感染の原因になることもあるため、専門医による定期的な観察が必要です。
Q2. 衝撃波による治療(ESWL)は痛いのでしょうか?
A2. 衝撃波が当たる際に、パチパチと弾かれるような感覚や軽い痛みを感じることがありますが、多くの場合、鎮痛剤の使用などで十分にコントロール可能です。お体を切らない治療ですので、ご安心ください。
Q3. 食事で気をつけることはありますか?
A3. シュウ酸を多く含む食品(ほうれん草、紅茶、チョコレートなど)の摂りすぎに注意し、カルシウムを適量摂取することが推奨されます。カルシウムは腸の中でシュウ酸と結びつき、便として排出させる効果があるからです。
Q4. 家族に結石の人が多いのですが、遺伝しますか?
A4. 一部の特殊な結石は遺伝することもありますが、多くの場合は「家族で似たような食生活や生活習慣を送っていること」が影響していると考えられます。気になる方は一度スクリーニング検査を受けることをおすすめします。

