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慢性腎臓病

慢性腎臓病は、腎臓の働きが徐々に低下していく病気の総称です。腎臓は血液中の老廃物をろ過して尿を作るだけでなく、血圧の調整や血液を作るホルモンの分泌など、私たちの体にとって極めて重要な役割を担っています。しかし、慢性腎臓病は初期段階では自覚症状がほとんどなく、静かに進行していくことが大きな特徴です。健康診断などでたんぱく尿や腎機能の低下を指摘された際には、放置せずに適切な検査を受けることが、その後の健康を守る鍵となります。勝和会病院は、東京都足立区竹の塚にある泌尿器科・腎臓内科・人工透析に特化した病院です。私たちは、腎臓病の早期発見から透析導入前の保存期治療、そして維持透析まで、一貫して患者さんに寄り添う医療を提供しています。特に腎機能の低下に不安を感じている方々が、安心して治療を継続できる環境づくりに努めています。

慢性腎臓病の症状について

慢性腎臓病は、かなり進行するまで自覚症状が現れにくいという非常に厄介な性質を持っています。そのため、ご自身で不調を感じたときには、すでに病気が進んでいるケースも少なくありません。私たちは、小さな変化を見逃さないことが大切だと考えています。一般的に見られる症状をいくつか挙げます。

初期から中期に見られるサイン

初期段階では、目に見える大きな変化はありませんが、尿に変化が出ることがあります。例えば、尿が泡立ちやすくなったり、色が濃くなったりすることがあります。これらは尿の中にたんぱく質が漏れ出しているサインかもしれません。また、血圧が以前よりも高くなることも、腎機能低下の影響である可能性があります。

進行期に現れる全身の症状

腎臓の働きが健康な時の30パーセント以下まで低下してくると、全身にさまざまな不調が現れ始めます。代表的な症状は以下の通りです。

  • むくみ(浮腫)・・足の甲やすねを指で押すと跡が残るような、明らかな浮腫が見られます。
  • 倦怠感・・疲れやすくなり、体が重く感じることが増えます。
  • 夜間尿・・夜中に何度もトイレに起きるようになります。
  • 息切れ・・少し動いただけでも息苦しさを感じることがあります。

末期の状態(尿毒症症状)

さらに進行して腎機能が15パーセント未満になると、体内に老廃物や水分が過剰に溜まり、生命に危険が及ぶ尿毒症の状態に近づきます。食欲不振、吐き気、皮膚のかゆみ、さらには貧血によるふらつきなども現れます。この段階では、体内のバランスを維持するために人工透析などの治療が必要になる可能性が高まります。

慢性腎臓病の原因について

慢性腎臓病を引き起こす原因は一つではありません。現代社会においては、日々の生活習慣が大きく関わっていることが多いのが現状です。私たちが診察を行う中で、特に関連が深いと考えている主な要因について解説します。

糖尿病による影響

現在、日本で透析治療を始める原因として最も多いのが糖尿病です。高血糖の状態が長く続くと、腎臓の中にある非常に細い血管がダメージを受け、ろ過機能が壊れてしまいます。これを糖尿病性腎臓病と呼びます。

糖尿病の管理については「糖尿病性腎臓病」のページで詳しく解説しています。

高血圧による血管の老化

血圧が高い状態は、常に腎臓の血管に強い圧力をかけ続けていることになります。これにより血管が硬くなり、腎臓への血流が悪くなって機能が低下します。これを高血圧性腎障害、あるいは腎硬化症と呼びます。

高血圧と腎臓の関係については「高血圧性腎障害」のページを参照してください。

加齢による自然な低下

腎臓も体の一部ですから、年齢を重ねるごとにその働きは少しずつ低下していきます。特に70歳を超えると、明らかな持病がなくても慢性腎臓病の基準に該当する方が増えてきます。加齢そのものは避けられませんが、他の病気と重ならないように管理することが重要です。

その他の慢性的な炎症

腎臓そのものに炎症が起こる慢性糸球体腎炎なども原因となります。かつてはこれが原因の第一位でしたが、現在は適切な治療により減少傾向にあります。しかし、今でも若い世代を中心に注意が必要な疾患です。

慢性腎臓病の病気の種類について

慢性腎臓病は単一の病名ではなく、腎臓の働きが悪くなる状態をまとめて呼ぶ言葉です。その背景には、以下のような具体的な疾患が隠れていることが一般的です。当院ではこれらの疾患に対して、血液検査や尿検査を用いて精密に診断を行っています。

糖尿病性腎臓病

長年の糖尿病によって腎臓のフィルターが目詰まりを起こす病気です。初期には微量な蛋白尿が出るのが特徴で、この段階で発見し、血糖コントロールを徹底することが非常に大切です。進行すると多量の蛋白尿が出て、むくみがひどくなります。

高血圧性腎障害(腎硬化症)

高血圧によって腎臓の血管が動脈硬化を起こし、腎臓が徐々に萎縮していく病気です。蛋白尿はそれほど多くないこともありますが、腎機能の数値が着実に低下していきます。高齢化に伴い、このタイプの患者さんが増加しています。

慢性糸球体腎炎(IgA腎症など)

免疫の異常などが原因で、腎臓の糸球体に慢性的な炎症が起こる病気です。特にIgA腎症は日本人に多く、検診で見つかる血尿がきっかけとなることが多いです。早期に治療を開始すれば、症状が落ち着いた状態である寛解を目指すことが可能です。

多発性嚢胞腎

遺伝的な要因により、腎臓にたくさんの嚢胞(水の溜まった袋)ができて、腎臓が大きくなるとともに機能が低下していく病気です。血圧管理や特定の治療薬を用いることで、進行を緩やかにするアプローチが取られます。

慢性腎臓病の治療法について

慢性腎臓病の治療の目的は、腎機能の低下をできるだけ抑え、透析などの代替療法が必要になる時期を遅らせること、そして心血管疾患などの合併症を防ぐことにあります。当院では患者さんのライフスタイルに合わせた、継続可能な治療を提案しています。

食事療法と生活習慣の改善

治療の土台となるのが食事です。特に塩分の制限は、血圧を管理し腎臓への負担を減らすために欠かせません。また、進行度に応じてたんぱく質の摂取量を調整したり、カリウムの制限を行ったりすることもあります。当院では栄養士による具体的なアドバイスも行っています。

薬物療法による管理

血圧を適切な範囲に保つ降圧剤や、尿から糖を排出することで腎臓を守る新しいタイプの治療薬、体内の老廃物を吸着する薬などを使用します。また、腎機能低下に伴って起こる貧血(腎性貧血)に対しても、注射や内服薬で対応します。

腎臓リハビリテーション

「腎臓病の人は安静にすべき」という考え方は過去のものになりつつあります。現在は、適度な運動が腎機能の保持や体力の維持に役立つことがわかっています。当院では、無理のない範囲での運動指導も行っています。

運動療法などの詳細は「腎臓リハビリテーション」のページをご覧ください。

人工透析(血液透析)

腎臓の機能が維持できなくなった場合には、機械を使って血液をきれいにする透析治療を行います。当院では通常の血液透析に加え、より多くの老廃物を除去できる先進的な方法にも対応しています。

慢性腎臓病についてのよくある質問

Q1.一度悪くなった腎臓は元に戻りますか?

A1.慢性的に低下した腎機能を完全に元の状態に戻すことは、現代の医学では困難です。しかし、適切な治療を続けることで、低下のスピードを緩やかにしたり、残っている機能を維持したりすることは十分に可能です。

Q2.たんぱく尿を指摘されましたが、症状はありません。受診すべきですか?

A2.はい、ぜひ受診してください。慢性腎臓病は自覚症状がないまま進行するのが最も怖い点です。検査で異常が見つかった段階で対策を始めることが、将来的に透析を回避するための唯一の方法といっても過言ではありません。

Q3.食事制限は一生続けなければいけないのでしょうか?

A3.腎臓を守るための食生活は、健康を維持するための習慣として長く続けていただくのが理想です。厳しすぎる制限はストレスになりますので、当院では患者さんが無理なく続けられる範囲を見極めながらサポートしていきます。

Q4.運動はしてもいいのでしょうか?

A4.基本的には、適度な有酸素運動は推奨されています。ただし、血圧が非常に高い場合や、心臓に負担がかかっている場合は調整が必要です。ご自身の状態に合わせた最適な運動量について、診察時にお話しさせていただきます。

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