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経皮的腎瘻造設術

経皮的腎瘻造設術(けいひてきじんろうぞうせつじゅつ)は、尿路結石や腫瘍などが原因で尿の流れが滞り、腎臓に尿が溜まって腫れてしまう「水腎症」などの状態を改善するために行われる処置です。東京都足立区竹の塚にある勝和会病院では、泌尿器科と腎臓内科、そして人工透析に特化した専門的な診療体制を整えており、腎機能の低下を防ぐための迅速な対応を心がけています。背中から腎臓に細いカテーテルを通すことで、滞った尿を直接体外へ排出し、腎臓への負担を軽減させます。当院では、患者さんの身体的な負担や不安を少しでも和らげられるよう、エコー装置などの精密な機器を用いながら丁寧な処置を行っております。排尿のトラブルや腎機能の指摘を受けた際は、お早めにご相談ください。

経皮的腎瘻造設術とは

経皮的腎瘻造設術とは、何らかの原因で尿が尿管を通って膀胱へ流れることができなくなった場合に、腎臓から直接尿を取り出すための「出口」を皮膚を通して作る処置のことです。通常、尿は腎臓で作られたあと尿管を通って膀胱に運ばれますが、この経路が塞がると腎臓の中に尿が充満し、圧力がかかることで腎機能が急速に悪化する恐れがあります。

この状態を放置すると、激しい痛みや高熱を伴う感染症、さらには腎不全へと進行するリスクがあるため、緊急あるいは計画的に尿の流れを確保する必要があります。経皮的腎瘻造設術は、局所麻酔を行った上で背中の皮膚から針を刺し、超音波(エコー)やX線透視装置で腎臓の位置を確認しながら、細い管(カテーテル)を留置します。

この処置によって尿の排泄を助けることで、腎機能の保護だけでなく、全身状態の安定を図ることができます。処置自体は、手術室や処置室で比較的短時間で行われることが多く、全身麻酔を必要としないため、高齢の方や体力が低下している方でも受けていただきやすいのが特徴です。

経皮的腎瘻造設術が必要となる状況

経皮的腎瘻造設術が必要となる主なケースは、尿の流れが完全に、あるいは重度にいっそう妨げられ、他の方法での尿路確保が困難な場合です。以下のような疾患や症状が原因となります。

尿路の閉塞を引き起こす疾患

  • 尿路結石による尿管の完全閉塞
  • 尿路悪性腫瘍(腎がん、膀胱がん、前立腺がんなど)の進行
  • 腹膜後線維症や転移性腫瘍による尿管の外部圧迫
  • 手術後の合併症による尿管狭窄

尿管結石については「尿路結石」のページを、悪性腫瘍については「腎がん」のページ「膀胱がん」のページ「前立腺がん」のページを参照してください。

緊急性を伴う症状

単なる尿の停滞だけでなく、以下のような症状が現れている場合は緊急での処置が検討されます。特に感染を伴う場合は命に関わることもあるため、迅速な判断が求められます。

  • 腎盂腎炎を合併し、敗血症(全身に菌が回る状態)のリスクが高いとき
  • 水腎症による激痛が鎮痛剤でコントロールできないとき
  • 両側の尿路が閉塞し、無尿(尿が出ない状態)から急性腎不全になっているとき
  • 尿道からのカテーテル挿入(尿管ステント留置)が困難なとき

処置の流れと具体的な内容

当院では、患者さんの安全を第一に考え、高度な医療機器を使用した精密な処置を行っています。経皮的腎瘻造設術の一般的な流れは以下の通りです。処置の間、患者さんはうつ伏せ、または横向きの姿勢をとっていただきます。

1.麻酔と穿刺の準備

まずは処置を行う部位の消毒を行い、局所麻酔を丁寧に行います。針を刺す際の一時的な痛みはありますが、麻酔が効いてしまえば強い痛みを感じることはほとんどありません。血圧や心拍数を監視しながら、リラックスした状態で受けていただけるよう配慮いたします。

2.エコーと透視による位置確認

超音波診断装置(エコー)を用いて、腎臓の形や尿の溜まり具合をリアルタイムで確認します。腎臓の中の「腎盂(じんう)」と呼ばれる、尿が集まる場所を的確に狙うために、X線テレビ装置を併用することもあります。

3.カテーテルの挿入と留置

案内となる細い針を刺し、そのガイドに沿って尿を出すための柔らかいカテーテルを挿入します。カテーテルの先端が腎臓の中に正しく配置されたことを確認し、外側に漏れないように糸で皮膚に固定します。

4.排尿の確認と固定

カテーテルから尿がスムーズに出てくることを確認し、尿を溜めるための専用のバッグ(蓄尿バッグ)に接続します。最後に穿刺部をガーゼや透明なフィルムで保護して終了です。処置時間は通常30分から1時間程度です。

当院でおこなっている経皮的腎瘻造設術の診療について

勝和会病院では、泌尿器科と腎臓内科の密接な連携により、経皮的腎瘻造設術を単なる処置として終わらせるのではなく、その後の腎機能管理や根本治療まで一貫してサポートしています。竹ノ塚駅から徒歩13分の立地にある当院は、地域における泌尿器・腎疾患の拠点として、以下のような特徴を持って診療にあたっています。

多角的なアプローチによる合併症の予防

腎臓に管を通す処置には、出血や感染症といった一定のリスク(施術に伴う不利益)が伴います。私たちはこれまでの豊富な臨床経験に基づき、超音波診断装置やマルチスライスCTなどの精密な検査設備を駆使して、血管や周囲の臓器を傷つけないよう細心の注意を払っています。また、術後の全身管理についても、腎臓内科の知見を活かして、電解質バランスの調整や感染対策を徹底しています。

根本治療へのスムーズな移行

腎瘻は多くの場合、尿路を確保するための「一時的な回避策」です。当院では、腎瘻によって症状が落ち着いた後、閉塞の原因となっている疾患の治療へと速やかに移行します。例えば、原因が尿路結石であれば、体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)や内視鏡を用いた治療を検討します。

詳細については「体外衝撃波結石治療」のページ「経尿道的尿路結石除去術(レーザー)」のページを併せてご覧ください。

透析医療との連携体制

当院は人工透析に特化した設備を備えており、すでに透析を受けられている患者さんや、腎機能低下が著しく透析導入が必要な患者さんの腎瘻造設にも柔軟に対応可能です。入院下での透析を行いながらの処置や、術後のシャント管理を含めたトータルケアができる点は、私たちの大きな強みです。

人工透析の取り組みについては「人工透析」のページを参照してください。

術後の生活と注意点

経皮的腎瘻造設術を受けた後は、身体から外に管が出ている状態になるため、日常生活においていくつかの注意点があります。患者さんが安心して自宅で過ごせるよう、スタッフが丁寧に指導いたします。

カテーテルの管理について

  • 管を無理に引っ張ったり、折れ曲がったりしないよう注意してください。
  • 尿バッグは常に腎臓(挿入部)より低い位置に保つようにします。
  • 管の挿入部の皮膚に赤み、腫れ、痛み、または尿漏れがないか毎日チェックしてください。
  • 尿の色が極端に濁ったり、血尿が強くなったりした場合はすぐにご連絡ください。

日常生活の制限

処置後、状態が安定すれば散歩などの軽い運動は可能です。ただし、激しいスポーツや身体を大きくひねる動作は、カテーテルの脱落や出血の原因となるため控えてください。入浴については、挿入部が安定するまではシャワー浴とし、挿入部を防水フィルムで保護するなどの対応が必要になります。具体的な方法は、お一人おひとりの状態に合わせてアドバイスいたします。

定期的なカテーテル交換

腎瘻のカテーテルは、長期間留置しておくと内部に尿成分が付着し、詰まりや感染の原因となります。そのため、通常は1ヶ月から2ヶ月に一度、定期的な交換が必要となります。この交換作業は外来で行うことができ、造設時のような痛みはほとんどありません。

経皮的腎瘻造設術についてのよくある質問

Q1.処置は痛いのでしょうか?

A1.局所麻酔をしっかりと行いますので、処置中に強い痛みを感じることはほとんどありません。麻酔の注射の際にチクッとする感覚や、カテーテルが進むときに押されるような違和感がある程度です。痛みに敏感な方は、事前にご相談いただければ適切に対応いたします。

Q2.腎瘻を作ったら、一生そのままなのですか?

A2.必ずしもそうではありません。尿路を塞いでいる原因(結石や腫瘍など)が治療によって取り除かれ、本来の尿路から尿が流れるようになれば、腎瘻を抜くことができます。ただし、原因疾患の状態によっては、長期的な留置が必要になる場合もあります。

Q3.寝ている間に管が抜けてしまわないか心配です。

A3.カテーテルは糸で皮膚に固定されており、さらに先端が腎臓内で抜けにくい形状(バルーンやループ状)になっていることが多いため、簡単には抜けません。就寝時に管が身体の下にならないよう工夫することで、より安全に過ごすことができます。もし万が一抜けてしまった場合は、すぐに当院へご連絡ください。

Q4.尿バッグをつけたまま外出できますか?

A4.はい、可能です。足に固定するタイプの小さなバッグ(レッグバッグ)を使用すれば、ズボンの下に隠すことができ、周囲に気づかれずに外出や買い物を楽しむことができます。生活スタイルに合った器具をご提案いたします。

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